駆け抜ける、日々

俺たち別れよう続編、第2章 相合傘


この記事は3分で読めます

俺たち別れよう、続編の第2章の文字起しです!
 
いやぁ、続編という事でタクヤ目線なのですが
サキ目線では分からなかったことが
次々と分かっていきます。。
 
タクヤ目線は病気のことがあるから
かなりつらい・・・
 
続編の第1章はこちらからどうぞ
俺たち別れよう、続編 プロローグ~第1章
  

———————
 
◆第2章◆
 相合傘
  

2-1 あめ~
  

「あの……タクヤ君……だよね?」
 
突然うしろから声をかけられた。
  

まったく気配を感じなかったので
俺は思わずビクっとしてしまう。
 
振り返ると、サキが立っている。
 
あまりの驚きで声が出せないでいると
彼女が口を開く。
 
「えっと……一緒に入る?」
 
サキが手に持った花柄の傘を
俺に見せながらつぶやく。

  
言えないよ
 
  

頭がパニックになってしまい
俺はとっさにお礼を言っていた。
 
サキは少し笑顔になり
先に玄関の外へ出る。
 
「じゃ……ど、どうぞ……」
 
傘を開くとこちらを振り返って
弱々しい声で言った。
 
「うん……失礼します……」
 
どうしよう、一緒に下校なんて
まったく想像していなかった。
 
頭がうまく回らず
俺は言われるがままに傘へ入る。
  
サキの身長は俺よりずいぶん低い。
 
無言で傘を受け取る。

 

2-1 傘

 

「今日雨、強いね……」
 
「う、うん……」
 
「風邪ひいちゃうよ」
 
「うん……ごめん」
  
サキは一生懸命話しかけてくれる。
 
俺は緊張でほとんど喋れない。
 
相槌を打つのが精一杯だ。
 
「あ、あの!ごめんね!!」

 

スポンサードリンク

  
突然サキが大声をあげる。
 
「え……何が?」
 
俺が俺を言うべき状況なのに
ごめん?
 
なんでごめん??
  

「なんかほら!
相合傘になっちゃって!」
 
そこで気づいた。
 
たしかに相合傘だ。
  
今、サキと相合傘をしている。
 
当たり前のことに気づいて
俺の動揺はさらに加速した。
 
「俺の方こそごめん」
 
結局俺も謝ってしまった。
 
サキはうつむいて
無言になってしまった。
  
前を見ないで歩くものだから
赤信号の横断歩道を渡ろうとする。
 
驚いて肩を掴んで止める。
  
サキは一瞬大きな目で俺を見てから
突然叫んだ。
 
「好きです!大好きです!!」
  

何が起きた。
 
いったい何が起きた。
 
今、サキは何を言ったんだ?
 
完全に停止した思考を揺り動かして
ひとつずつ整理していく。
 
サキが俺を好き、と言っている。

  
嬉しい。
  

嬉しいけど
付き合うなんて無理だ。
   
俺と付き合ったら
いつか泣かせてしまう。
 
きっといつか大好きな人を
悲しませてしまう。
 
たった数秒だっただろうけど
考えが巡る間
とてつもなく長い時間が
流れたような気がする。
 
結局俺は何も言えなくなって
首を横に振るしかなかった。
 
サキはそんな俺を見て
傘をこちらへ押し付けると
雨の中を走りだしてしまった。
 
ものすごいスピードだった。
 
サキの言葉を思い出してしまい
眠れない夜が明けると
外は嘘みたいに晴れていた。
 
昨日、花柄の傘を差して帰ってきた
俺を見て、母は怪奇現象にでも
遭遇したような顔をしていた。
 
サキの傘を持って家を出ると
昨日の出来事がまた頭に
よみがえってくる。
 
サキに告白された。
 
今日、どんな顔をして会えばいい。
 
俺は歩きながら
何度も傘をたたみ直して
気を紛らわせる。
 
教室についてからも
中々話しかけられない。
 
サキもこちらをチラチラ見ていて
お互いに出方を伺っているような
感じになってしまっている。
 
俺は傘を手に取り
思い切ってサキに声をかけた。
  

———————
 
ということで、タクヤ目線からの相合傘でしたが!
 
タクヤは、サキに好きと言われて
嬉しかったんですね。
 
でも、自分はサキに相応しくないと。
いつか悲しませてしまうから。
 
だから、いつものように
悲しげな顔で首を振ったんですね。
 
参照→俺たち別れよう 第1章 サキ目線
 
いつも悲しそうな顔をしているのも
自分の置かれている境遇のせいで
自分には孤独がぴったりだと思っているタクヤです。
  
これから、タクヤはサキに
心を開いていくことが出来るのか?
 
まだまだ続きます!
  


スポンサードリンク

あわせて読みたい

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

RETURN TOP